
専門用語の厳選とその説明
刑法は、ほかの法律に比べてとっつきやすいと言われるが、専門用語や抽象概念を抜きに刑法解釈を説明するのは難しい。抽象概念を使うと説明自体はかえって簡明になる。だから、学ぶ側も土台固めをしてしまえばその後の学習は効率的になる。やっかいなのは、ある概念の意味・内容を理解するためには、他の概念との関係、共通点・相違点の了解が必要なことだ。それでも、学習は線的に進行するほかないので、展望が利く段階まで我慢して進むしかない。 とはいえ、普通の読者は、何も「ザイケイホウテイシュギ」などという業界用語を使えるようになりたいわけではなく、その内容や機能を知りたいはずである。それなのに、まずは長い漢字の連鎖を覚えなさいといわんばかりの本は、敬遠されるか、せいぜい挫折者、落胆者を生み出すだけで終わってしまうだろう。入門書は、こうした抽象概念・専門用語の壁を低くすることを標榜するのが通例である。 本書『刑法の時間』では、多く抽象概念を示す専門用語については、扱う項目の段階から、刑法の基本的な考え方を知るために最低限必要と思われる範囲に限定することを心がけた。 また、専門用語が出てくるに際しては、生活上の利益を保護するためのルールという視座から、直感的に了解しやすく、かつ、正確性を犠牲にしない説明を工夫したつもりである。場合によっては、なぜそれを抽象化・概念化する必要があるのかを示すことも試みた。
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