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Wednesday, April 1, 2020

国家安保局に「経済班」発足 新型コロナ対応も急務に - 日本経済新聞

国家安全保障局(NSS)に経済分野を専門とする「経済班」が1日、発足した。民間の先端技術を軍事力に生かす中国の軍民融合政策をにらみ、経済と外交・安全保障が絡む問題の司令塔となる。足元では新型コロナウイルスの感染が世界的に拡大しており、世界経済や安保に与える影響を分析する役割も担う。

NSSは2014年に立ち上げた。安倍晋三首相が議長を務める国家安全保障会議(NSC)の事務局で防衛、外務、警察など関係省庁の官僚で構成する。経済班は経済産業省出身の審議官と総務、外務、財務、警察の各省庁出身の参事官ら約20人体制で始動する。

首相は24日の参院財政金融委員会で、経済班の役割について「世界的な感染症の影響拡大による世界経済やパワーバランスへの影響など重要課題の対応にあたらせたい」と表明した。

まずは新型コロナの感染拡大を受けた対策が急務となる。世界各国が入国拒否などの措置をとっており、グローバルなヒト・モノ・カネの動きは失速している。世界経済への甚大な影響を踏まえ、水際での感染防止策と経済損失の最小化を両立するための戦略を練る。

経済的な手段で他国の外交や企業活動に影響を与える中国の「エコノミック・ステートクラフト」にも対応する。新型コロナの感染拡大に伴う株価の急落を受け、先端技術を持った日本企業が中国企業に割安に買収される恐れがあるとの警戒感も出ている。軍事転用可能な技術の流出を防ぐため、人工知能(AI)や量子技術といった技術を持つ企業の把握と情報の管理を急ぐ。

安保の観点から自国企業を保護する動きは世界的な流れとなっている。米国では外資による株式や重要施設の取得を厳しく規制する新法が2月に本格施行された。

欧州連合(EU)の欧州委員会も3月25日、新型コロナの感染拡大を受け、加盟国に外国投資の管理強化を促す指針を公表した。EU市民の健康を保護するため、医薬品や保健衛生といった企業が外国投資家に買収されるのを防ぐ狙いだ。

多摩大大学院の国分俊史教授は「感染症のパンデミック(世界的流行)が定期的に発生することを前提に、医療・医薬品などの国内生産比率をどう設計すべきかを考えておく必要がある」と指摘する。同時に「企業側も経済安保を巡る外国の情報を能動的に取りにいかなければ、自社のビジネスのリスクが高まると認識すべきだ」と話す。

政府は新型コロナの感染拡大地域からの入国拒否の方針を決めた。これも19年10月に設けた経済班の「準備室」が実務を担った。

根拠としたのはテロリストなどを想定した出入国管理法5条1項14号。感染症を安保上の問題と位置づけ、NSCの緊急事態大臣会合を経て閣議了解した。措置を決める過程では相手国と事前に連絡を取り合う場合もあり外交・安保・経済が一体となった経済班の重要性が増している。

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