英国と欧州連合（ＥＵ）との自由貿易協定（ＦＴＡ）を含む将来の関係に関する極めて重大な決定が、劇的な今年最後の数週間の苦しいスケジュールに凝縮されることは避けられそうにない。新型コロナウイルスの感染拡大が重要な交渉の時間を浪費させ、英政府は年末の交渉期限延長の可能性を否定している。
事情に詳しい複数の当局者は、６月のＥＵ首脳会議までに最重要の相違点で有意義な前進はほとんどないと予想する。首脳会議でさえ転換点にはなりそうにない。
だが当局者によると、英、ＥＵのどちらも交渉の席を立つとは考えにくい。仮に英側がそうしても「合意なき離脱」に伴う混乱がより明らかになれば、年末前に交渉に復帰するとＥＵ側は見越している。
ジョンソン英首相は交渉期限延長の可能性を繰り返し否定。ＥＵ側の要求をのむよりも、通商合意がないまま離脱移行期間を終了し、関税と輸入割り当て復活を受け入れる用意があると示唆している。
ＥＵ漁船による英国の水域へのアクセスやＥＵ司法裁判所が紛争解決で果たす役割、ＥＵ企業の競争力を英企業が不当に弱めることを防ぐ取り決めを巡り、双方の立場の違いは埋まっていない。
英国との離脱交渉を担当するＥＵのバルニエ首席交渉官は、英国を主権国家として扱っていないとの英側の批判を否定する一方、消費者6600万人の英市場と、４億5000万人のＥＵ市場との間で行われているという事実が「この交渉の現実だ」と指摘した。
原題： Brexit Breakthrough Slips Further Out of Reach After Virus Delay（抜粋）
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May 01, 2020 at 12:29AM
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通商合意なきＥＵ離脱回避、劇的な年末数週間が正念場か－コロナ影響 - ブルームバーグ
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