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Tuesday, September 15, 2020

一発ネタでは終わらない、進化を続けるキッチンバトロワ「Cuisine Royale」はRadeon RX 5500 XTで快適に動くか? (1/3) - ASCII.jp

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2020年09月16日 11時00分更新

文● 松野将太 編集● ASCII

GPUには「Radeon RX 5500 XT」を搭載したASUSの「DUAL-RX5500XT-O8G-EVO」を用意。フレームレートを検証した

■ゲームタイトル:Cuisine Royale
■メーカー名:国内発売DMM GAMES、開発Gaijin Entertainment
■価格情報:基本無料(アイテム課金あり)
■公式サイト:https://cuisineroyale.games.dmm.com/

一発ネタだったバトルロイヤルゲーム
独自の進化を遂げて注目タイトルに

もともとエイプリルフール企画の延長で誕生した「Cuisine Royale」。サービス開始から2年が経過しているが、現在でも精力的にアップデートが続いている

 世にバトルロイヤルゲームを定着させると同時に、一躍人気のゲームジャンルへと押し上げたゲームタイトルが、Bluehole(現在は子会社のPUBG Corporationが開発・運営を引き継ぎ)の「PLAYERUNKNOWN'S BATTLEGROUNDS(PUBG)」であることは論をまたないだろう。

 「PUBG」が世界市場で大成功を収めたことにより、結果としてさまざまなデベロッパーがバトルロイヤル形式を採用した作品を開発し、とくに2017年以降は凄まじい勢いで類似作品が登場した。「フォートナイト」や「Apex Legends」のように独自要素が好評を博した作品もあれば、パロディーに特化した「一発芸」のような作品まで、挙げていけばきりがないほどだ。2020年現在ではサービスを終了してしまっている、もしくはまったく話題に上らなくなってしまったタイトルも実に多い。

調理器具やふざけたアイテムを身にまとい、レガシーな実在の銃器で戦うギャップが面白い

 そのような市場の動向を考えたとき、今回取り上げる「Cuisine Royale」が、リリース当初から数年に渡って存在感を発揮し続けるタイトルになると予想した人は、ほとんどいなかったのではないだろうか。本作はもともと、第二次世界大戦MMOシューター「Enlisted」の2018年のエイプリルフール企画として誕生し、その奇抜さで話題を呼んだタイトルだ。

 エイプリルフールではお披露目程度の露出しかなかったが、その後は数か月を経て本当に独立したゲームクライアントがリリースされ、現在までサービスが継続している。ゲーマー、ストリーマーからの感触が好評だったことが、ここまで人気が続いている大きな要因の1つだろう。

 そんな本作だが、長らく日本語には未対応だったところ、DMM GAMESによりローカライズされ、PC版とPlayStation 4版がリリースされている。そのため、今までプレイしてみたかったが日本語未対応だったので、敬遠していた人に改めてその魅力を紹介したい。

お皿や鍋がアーマーとして機能する。フライパンを腰に装備するあたりは、「PUBG」のパロディーの名残だ

 本作の最大の特徴は、殺伐としたバトルロイヤルタイトルでありながら、エイプリルフール企画由来のどこかコミカルな側面が残されている点にあると言える。プレイヤーは(スキンを使わなければ)パンツ一丁でフィールドに放り出され、戦場に落ちている鍋やおたまといった調理用具から、どうして実装されたのかが分からないような謎のアイテム、ガチの銃器などを拾って勝利を目指していく。

 「Cuisine」はフランス語で“料理”を意味するが、このゲームにおいて調理器具は体を守るためのアーマーの役割を果たす。カチャカチャと音を立てる鍋や皿を体中に張り付けながら、1990年代の戦争で活躍したような銃器を構えてサバイバルしていく様は、他のタイトルにはない絶妙なシュールさを醸し出すわけだ。

装備するとメリットのある謎のアイテムも本作の特徴。点滴バッグからファンタジックな光の輪まで何でもあり

 コミカルな音と共に高くジャンプできる靴「セブンリーグブーツ」、徐々に体力が回復していく点滴「再生の点滴バッグ」、ゾーン外にいるときのダメージを押さえる光の輪「闇の力から護るニンバス」など、便利だが不条理なアイテムが実装されているのも味わい深い。また、スロットマシンに拾ったコインを入れることで便利なアイテムが出現するなど、アイテム入手手段にもバカバカしさがある。

 一方、銃器による戦闘はかなりシビアめで、体力の低さを立ち回りでカバーする必要があることから、慎重な動きが必要になるなど、必ずしもユルいゲームではないのも面白いポイントだろう。

キルで魂がゲットできる。消費して様々な効果を発動可能

 一発ネタのようなゲームではあるが、アップデートは地道に続けられており、サービス開始当初とはかなりゲーム性が異なっているのも注目に値する。開始当初からもっとも変更が入ったのは、「魂」を使用してのアビリティ・罠の発動だろう。

 「魂」はマッチ中に蓄積できるポイントのようなもので、主に自分以外の敵をキルすることで入手可能。ゲーム開始前に装備できる「神秘のスプレー」「神秘の巻物」による効果は、この魂を消費することで発動できる。NPCのゾンビを領域外から発生させる、重力を軽くするなど、戦況を混沌とさせるような効果が揃っており、どれを使用するかは悩ましい。

キャラクター選択によるアビリティの違いも。サービスイン当初はこのようなヒーローシューター要素はなかったのだが……

 また、現在はプレイヤーキャラクターも5人の中から選択できる。キャラクターはそれぞれ固有のアビリティを備えており、こちらも魂を使用することで発動可能だ。一時的に銃が使えなくなる代わりに超人的な力を得る「ビースト」、一時的に自分の体感時間のみを遅くして弾丸を命中させやすくする「バレットタイム」など、こちらも有用な能力が用意されている。

 サービスイン当初はキャラ選択などなかったため、このあたりは久しぶりにプレイすると驚く人もいるかもしれない。総じて、コミカルさを残しつつ地道にアップデートを重ねたことでゲーム性は進化しており、本作でしか味わえないプレイの感覚をもたらしてくれるのが「Cuisine Royale」というタイトルの醍醐味だ。

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