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Friday, February 19, 2021

イラン核合意・識者談話 - 時事通信ニュース

2021年02月19日19時08分

中川浩一 三菱総合研究所主席研究員(本人提供)

中川浩一 三菱総合研究所主席研究員(本人提供)

 ◇EUと思惑一致
 中川浩一・三菱総合研究所主席研究員(米国の中東外交)の話 バイデン米政権が欧州連合(EU)を仲介させる条件でイランとの対話の用意を表明したのは、6月のイラン大統領選で保守強硬派が勝利するのを阻止したいバイデン政権と、対イラン制裁を解除し、ビジネスを再開させたいEUの思惑が一致したからだ。今後イラン大統領選に向けて米・イラン間のチキンゲームが加速するだろう。ロウハニ大統領をはじめイラン穏健派が、国内の強硬派を抑えて米国との対話を受け入れられるかが注目される。
 バイデン政権は本音はイラン核合意に一刻も早く復帰したいが、イランと敵対するイスラエルやサウジアラビアに加え、国内では共和党の反発も強く、簡単には戻れない。そのためバイデン大統領は、まずイランが合意を逸脱する措置を停止することが復帰の条件だと強調し、今回の対話表明もその方針を変えたわけではない。
 トランプ前政権が構築した対イラン包囲網を支持してきたイスラエルやサウジは、バイデン政権の核合意復帰を断固として止めようとするだろう。特にイスラエルは、オバマ政権時代のぎくしゃくした関係に戻ることが予想されており、復帰阻止のため対イランで独自の行動を取る可能性もある。

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