TRUST SMITH株式会社(以下、トラストスミス)は、筑波大学大学院の坂本航太郎氏らが考案した「ドライブレコーダー映像から個人情報を取り除くAI」のモザイク精度の向上に成功した。
近年、ドライブレコーダーの普及により、交通事故における情報の記録・処理が容易となってきた。ドライブレコーダーの映像は、事故の際の事実確認としての役割を果たすことはもちろん、道路状況や風景のデータバンクとしての価値も高く、AIの学習にも利用することができる。
その一方で、記録される映像には、人の顔や車のナンバープレートなど、多くの個人情報が含まれる。また、個人情報が含まれた映像の公開や他社への引き渡しは、個人情報の流出による風評被害につながるリスクもある。個人情報保護法の改正に加え、プライバシーの保護がより重要になるなか、取得した映像から個人情報を取り除くことの必要性が高まっている。
筑波大学大学院の坂本航太郎氏が中心となって考案・開発した「ドライブレコーダーの映像から個人情報を取り除くAI」は、個人の顔や、車のナンバープレートなど、個人情報に関わる要素を自動で認識し、該当箇所をモザイクのように自動で消し込む技術だ。
■技術の特徴
(1)オンプレミスでの映像処理が可能既存の映像処理技術では困難だったオンプレミスでの処理が可能となり、ドライブレコーダーで撮影された映像から個人情報を特定し、取り除くことができる。ローカルネットワークで処理することができるため、個人情報を確実に保護することができる。
(2)高精度での映像処理が可能
最先端の技術を活用した独自のライブラリにより、情報量の多い高精度の映像に対しても高速で処理することができる。この技術を活用することで、個人情報の取り扱いの観点で使用が制限されるあらゆる場面において、ドライブレコーダーの映像の取得が可能となる。
顧客対象としては、自動車およびドライブレコーダーのメーカー、自動車保険を扱う保険会社、自動車・インフラに関する映像データを扱うマーケティング会社、映像を一般公開するメディアを想定している。
■トラストスミスのアップデート内容
このAI技術に対しトラストスミスは、認識対象を変えることでモザイク精度を向上させた。以前は顔のみを認識していたが、人物の位置を元に顔の位置を推定することで顔モザイクの精度が1.5倍程度向上させた。また、車認識によりナンバープレートモザイクの精度向上にも成功した。さらに、人物ごとのモザイクも可能なため、個人情報規定のより厳しい会社にも対応できるようになった。
からの記事と詳細 ( トラストスミス、ドライブレコーダーのモザイク精度を向上 プライバシー保護に貢献 - LIGARE(リガーレ) )
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