子どもと大人が厳しく審査した結果は…!?
プログラミングやSTEM教育の一環としても注目されている、ロボット工作キットを米wirecutterがレビューしています。初心者でも組み立てやプログラミングが簡単なもの、アプリが直感的で子どもにも使いやすいもの...色々なロボット製作キットが揃いました! いま最強なのはどれか、さっそくチェックしていきましょう。
初心者向けのロボット工作キットをテストした結果、イチ押しに選ばれたのはLego Boostセット。(もっとも意見が厳しい)子どもたち、ロボット工学のプロ、メーカー、愛好家たちからも高評価でした。
レゴをベースにしたデザインでセンサー内蔵、クリエイティビティを発揮できる仕掛けも多いレゴのBoostキットは、どれよりも作るのが楽しく、簡単に学ぶことができたのもポイントです。
1位:初心者にもっともおすすめなロボット工作キットLego Boost
組み立てる楽しさとプログラムのしやすさを兼ね揃えたロボット工作キット。レゴをベースにしているため、クリエイティブの可能性はほぼ無限大に広がります。推奨年齢は7歳〜12歳。
レゴの部品を使うことからもっとも親しみやすく、組み立ても簡単なLego Boostは、子どもたちからも好評。シンプルなプログラミングのインターフェイスで簡単に始めやすく、絵を使った説明があるので文字を読めなくても楽しめます。高度なプログラマーにとっては少し物足りなさもあるかも。
2番目におすすめなのが、Ubtech Jimu Robot AstroBot Series: Cosmos Kit。特にプログラム言語Scratchの実装に優れていて、見た目もかわいいロボットが作れます。互換性は、他のJimuキットシリーズのみ。対象年齢は8歳〜12歳。
専用のスマホ、タブレットアプリはどれよりもシンプルでわかりやすく、組み立てやプログラミングの手順を簡単に学ぶことができます。人気のプログラミング言語「Scratch(スクラッチ)」をわかりやすく解説しているのもポイント。ブロック状のJimuパーツにレゴのような汎用性がないのは惜しいですが、ルックスがキュートで高性能なロボットを作ることができることから、おすすめ第2位に選ばれました。
3位:さらに上級者にオススメなロボット工作キットLego Mindstorms Robot Inventor
より高度なセンサー、豊富なプログラミングオプションつきで本格的なロボット工作経験者におすすめ。推奨年齢は、8歳から14歳。
もっといろいろなことを試してみたい! という人は、Lego Mindstorms Robot Inventorを要チェック。このキットではScratchだけでなく、Pythonを使ってより複雑な作業ができるようになっています。また、色や動きを検知するセンサーを追加すれば、初心者向けのシンプルなキットではできなかった可能性に出会えるかも。
Wirecutterが信頼できる理由
ロボット工作キットのおすすめを厳選するにあたって、3名の専門家にインタビューを決行しました。 Brooklyn Robot FoundryオーナーのJenny Young氏、タフツ大学で人間開発・コンピュータサイエンスを専門とし、 KinderLab RoboticsのチーフサイエンティストであるMarina Umaschi Bers教授、趣味でロボット工学を学び、Makemagazineでロボット工作キットの執筆を行なうAndrew Terranova氏です。さらに、9歳〜11歳の3名の子どもたちに4台のロボットをプログラミングしてもらい、最終的に好きなロボットを選んでもらいました。
執筆を担当したのは、工作キットをはじめロボットにまつわる記事を過去7年にわたり担当してきたWirecutterのジャーナリスト。新作発表会からレゴのロボットバトルまであらゆるロボットの取材を続けてきたなかで、どんな人に工作キットが向いているのか、ロボットにどんなことができるのか理解を深めてきました。普段から自宅でロボットキットを使っているわけではなく、今回は初心者のビルダーやプログラマーの立場で考えました。
どんな人にロボット工作キットは向いているの?
STEM教育に関心がある親御さんにとって、ロボットキットは興味深いものであるはず。学校では物理や数学の概念を教えるために使用されることが多いですが、家庭では創造力を伸ばすほか遊びの一環としても活用することができます。
一般的なロボティクスキットは形も機能もさまざまで、すでに組み立てられたロボットと自由に使えるプログラミングのプラットフォームがセットのもあれば、ロボットの作り方から丁寧に教えてくれるものもあります。また、オープンソースのコンピュータプラットフォームであるArduinoでプログラミングの方法を教えてくれるものや、かなりシンプルなコマンドを使ってロボットを動かすことにフォーカスしているものもあります。
専門家へのインタビューと経験を踏まえて「初心者に最適なロボット工作キット」を定義するならば、自由な発想でロボットを構築・プログラミングできるものだと考えました。作業としては、レゴのセットを組み立てるように、何百もの部品(モーターや車輪などの機能的なパーツも含めて)を組み立てるところから始まり、その後ロボットが歩いたり話したりゲームをするようにプログラミングできるものが最適です。
キットでは最初の組み立ての段階ですべてのプロセスが説明されていて、その後オリジナルのデザインを施したりプログラミングの応用で創造性を発揮したりできるようになっていると取り組みやすいです。たとえばモーターで車輪やロボットの脚を動かす方法を学んだり、簡単なプログラミングの基礎知識を身につけたうえでより難しいプログラミング言語に挑戦する、というステップを踏めるものが良いでしょう。
今回厳選したものは、プログラミング経験がない大人でも楽しめるラインナップとなっています。多彩な機能を備えた工作キットは一般的に8歳〜15歳程度の子どもを対象としていますが、能力に合わせて複雑さが増すよう作られているため、大人でもレベルに応じて使い分けることができます。
一方で、より高度なプログラミングソフトに取り組みたい場合、この記事で紹介する工作キットは初歩的すぎると感じるかもしれません。グラフィカルベースのプログラミングは、初心者には優しい反面、特定のやり方に縛られることになります。
またロボットにどれほどの興味が出るのかわからないという場合には今回紹介するものは避けて、より低価格な Insectbot Hexaや4M Table Top Robotから始めてみると良いかもしれません。
今回試したロボットキットは、いずれもプログラミングのためにパソコンやスマートフォンを必要とします。必要なソフトウェアに対応しているかどうかもあらかじめ確認することをおすすめします。
おすすめできるロボット工作キットとは?
Amazonなどのレビュー、Tom’s GuideやMakeによるガイドを参考にしてロボット入門キットに求められる機能を専門家に相談した結果、最終的に11種類の工作キットをテストしました。選考基準は、以下の通りです。
- 組み立てとプログラミング
組み立てやプログラミングのいずれかに特化したキットは除外し、両方を含むキットを対象としました。
- 製品パッケージの内容
スマホやパソコンを除き、ロボットを完成させるうえで必要なものはすべて含まれていること。
- 説明のわかりやすさ
初心者がロボットをプログラミングするために必要なすべてのガイダンス、ステップバイステップの説明があること。(冊子、アプリ問わず)
- 設計の自由度
自分でデザインを考えたさまざまなロボットを構築できること。
- グラフィカルプログラミング
プログラミングの経験がない初心者でも、ドラッグ&ドロップなどの簡単なインターフェイスで安心して取り組めること
工作キットを使って多様なモデルを作りたい場合、追加パーツや拡張パックが購入できること。
- 価格の正当性
ロボット工作キットの価格は幅広く、低単価なものは目的がひとつに絞られているため長期的な魅力に欠ける傾向があり、もっとも高価なものは10万円以上で高度なプログラマーに向いています。今回は、初心者向けのロボットキットとして85〜300ドル(約9,300~3万2700円)程度の価格で理想的な機能をすべて備えているものを選びました。
ロボット工作キットの選び方
まずは、付属の説明書に沿って作ってみることに。もっとも楽しく作業できるのが1時間半〜2時間程度で組み立てが完成する場合だとわかりました。ちなみに、試作した11種類のキットの組み立て時間は最短で32分、最長で3時間48分でした。
パーツの耐久性や説明書のわかりやすさにも注目しましたが、なによりもキットの組み立てが楽しいかどうかを重要視しました。なかにはロボットをカスタマイズするためのプロジェクトやアクセサリーが用意されているものもあれば、パーツが取り付けにくかったり視覚的に退屈なものもありました。
次に、プログラミング。必要なスマートフォン・タブレット端末用のアプリやデスクトップソフトをダウンロードして、基本的なプログラムを作る手順に取り掛かります。それぞれのプログラミング言語の難易度や、子どもから大人まで楽しめるかどうかを検証しました。組み立てからプログラムまでシームレスなアプリもあれば、プログラミングが高度で理解するのが複雑なアプリもありました。
テストでは、2017年に7つのロボットキットを試し、2019年に4つの新しいキットを加えてイチ押しの「Lego Boost」と比較しています。テストに参加してくれた子どもたちは、事前に組み立てられた4台のロボットを20分かけてプログラミングし、遊んで、壊しました。ときには大人に助けを求めてくることもありました。
2020年には、新しいLego Mindstorms Robot Inventorをテストしました。全体で3時間48分かかった組み立ての様子は、以下のタイムラプスで紹介しています。
厳選した結果、最終的にもっともおすすめできるものを紹介していきます。
プログラミング初心者にもっともおすすめなロボット工作キット:Lego Boost
プログラミング未経験者がロボット作りをする場合、Lego Boostは総合的に最高の体験ができるキットとなっています。部品は全部で847点。通常のレゴと同じで馴染み深く、このサイズの工作キットの中ではもっとも楽しく簡単に作れるようになっています。
シンプルなタブレットアプリを参考にすれば、文字を読まなくても組み立てとプログラミングが完了します。センサーをプログラミングすることで、動き、距離、色を検出することができます。ベースがレゴなのでほかのセットに含まれているレゴブロックを使い足すこともできて、拡張性もばっちり。
Vernieという人型ロボットを作ってみましたが、所要時間は2時間弱で楽しみながら作ることができました。そんなLego Boostとは対照的に、Mindstorms kitsはもっと複雑で高価でした。
Lego Boostアプリは、あらゆるデバイスに対応しています(詳しくは公式HPを参照)。アプリでは組み立てとプログラミングの手順が統合されていて、人型ロボットのVernieのほか猫やギターを含む5種類の作品を参考にすることができるので、いろいろな作品を作ることができて飽きにくいというのも大きなポイントです。
今回試したなかでもっとも説明がわかりやすかったのもBoostキット。アプリでひとつひとつの手順がわかるので、間違えも最小限に抑えられます。レゴのパーツは扱いやすく、頑丈なため繰り返しの使用にも十分耐えられます。分解するたびにどの袋に戻すか考える必要はありますが、通常のレゴと同様に番号付きの袋にまとめられているのも便利です。
ひとつ難点をあげるとすれば、ロボットがどのように動くのかを深く理解することができないという側面があります。ただその一方で、ロボットを完成させた後でも追加で構築できる選択肢が多く、関連するプログラミングの課題も提供されるので、今回試した工作キットのなかでも群を抜いて高い創造性を発揮できるという特徴があります。多くの場合、他のキットには説明書に記載してあるロボットを作るのに十分なパーツのみです。
蝶ネクタイやマイクを作って、ロボットが歌ったり踊ったりするプログラミングのオプションもありました。猫やギターなどを作って障害物を避けたり、指の位置を感知してギターを弾けるようにしたりと、センサーの機能をもっと活用することもできます。
プログラミングよりもロボット作りに興味があるという場合にはBoostキットがオススメです。単にロボットで遊びたい人にとっては、何時間でも楽しめる内容になっています。レゴのプログラミング言語は完全にグラフィカルで、ドラッグ & ドロップでシーケンスを作成できるようになっています。
Boostセットとよく似たものとして、Droid Commanderがあります。少し値段は上がり、多様なモデルを作るための説明は多くはありませんが、より多くのパーツが付属されていて、R2-D2を作ることもできるのでスターウォーズが好きな子どもたちには特にオススメできます。
ちょっと気になったところ
Lego Boostキットは特に初心者を対象としているため、高度な機能は備えていません。たとえばロボットが眉毛を動かして感情表現することはできますが、物を拾うことはできません。
アプリでは、難易度の高いスキルを身につけるまではロックされているプログラミングの課題を解除した後は、必要なプログラミングのオプションを探すのにあちこちに移動しなくてはならず、子どもたちからはBoostアプリのレッスンに飽きたときに、別のアクティビティにスキップできないのがもどかしいという意見もありました。
グラフィカルプログラミングはシンプルで親しみやすく、文字を読めない人でも使えるソフトウェアを作りたいというレゴ社の思いが伝わってきます。しかし、ひとつひとつのコマンドを記号に置き換えてしまうと、かえってわかりにくくなってしまうことも。それぞれの記号が何を意味するのかが明確ではなく、記号の目的やロボットへの適用方法を学ぶには練習が必要そうです。各コマンドの使い方がもっとわかりやすく説明されていても良いように感じます。
レゴを使ったことがある人なら、大量のブロックの中から小さなパーツを探し出すコツをよくご存知かもしれません。Boostのパーツはすべて番号のついた袋に入っているので最初こそ簡単ですが、完成して分解する頃には混ざってしまいます。11歳の子どもからは、アプリで表示されているパーツを探すのがかなり大変だったという声がありました。
Lego Boostのキットは、タブレット用に作られているため(PDFもありますが)スマホだと小さく、タブレットがない場合は作るのが難しいかもしれません。
Lego Boostキットの次にオススメなのが、Ubtech Jimu Robot AstroBot Series: Cosmos Kit。今回テストしたなかでもっとも評価できたのが、アプリのプログラミングインターフェースです。
「ストーリー」モードでロボットを組み立ててプログラムすることもできて、ロボットの基本から各ハードウェアをどうプログラムするべきかに関するシナリオも追加されています。ただ、レゴを使った組み立てほど人気ではなかったのと、作り方が説明されているロボットの種類が少ないという点は考慮したほうが良さそうです。
JimuアプリはLego Boostアプリと同様に、組み立てのプロセスが1つ1つ丁寧に説明されています。部品は全部で400ピースあって、主に立方体をスライドさせながら組み立てるようになっています。アプリには組み立てた状態の3Dモデルが表示されているので、回転させて確認することも可能。また、特に難しい箇所にはヒントが表示されます。
11種類のロボットキットのうち8種類は小さなペグを使って部品を取り付けます。足や手などのブロック以外の部品を取り付ける際に必要となりますが、子どもの小さな手では組み立てるのが難しいほか、紛失もしやすい印象です。
ロボットの表情豊かな目や握りやすい手などをつくるために使うワイヤーも数多くあります。テストでは、ワイヤーの長さを間違えて失敗したことも。
もっとも注目すべきは、Scratchベースの言語を使ったプログラミングの段階。Scratchの大規模で熱心なコミュニティのおかげで、オンラインで教材が入手しやすいのもポイント。同レベルのプログラミングができる工作キットのなかでは、Jimuのタブレット版がもっとも使いやすく能力を兼ね備えている印象です。
コマンドのライブラリは整理されているため操作も簡単。ドラッグ & ドロップでコマンドを組み合わせます。9歳の子どもの意見では、レゴのBoostアプリで用いられていた記号と違って言葉で表現されていることから、各モジュールの明確な目的に気付きやすいとのこと。
Jimuアプリでは起動時に「手をたたく」や「寝る」とコマンドが表示され、ロボットに何ができるかすぐわかるようになっていて、さらなるプログラミングのヒントを得ることができます。目や腕はプログラム可能で、ウォーリーのような外見のcosmosをかなり表情豊かに動かすことができます。このため、プログラミングで楽しく可能性を追及できるようになっています。
今回はJimuのロボットキットのなかでもユニコーンのUnicornBotと建設機械のBuilderBotsの2種類を試しましたが、ほかにもドラゴン型ロボットのFireBot や、スポーツをテーマにしたChampBotがあります。センサーやパーツの種類はそれぞれ異なりますが、基本的には同じ技術とアプリを使っているので、5つのセットはどれもおすすめです。
ちょっと高いけどおすすめのロボット工作キット:Lego Mindstorms Robot Inventor
Lego Mindstorms Robot Inventorは、Lego Boostキットと比べると価格が約2倍。より高度な組み立てとプログラミングが必要で、もっと深くロボット工学を追求したいという人にとって魅力的です。
アプリは5種類のロボットを作る手順が説明されていて使いやすく、ScratchやPythonを使ってプログラミングできるようになっています。また、パーツはLego Technicと互換性があります。
キットに含まれる部品の数は949個(Lego Boostキットよりも100個多い)。床の上を転がったり、ダーツを投げたり、物を拾ったり、動きを感知したりできる人型ロボット「Blast」を作ってみたところ、製作時間は3時間48分でした。今回もっとも長くかりましたが、それも数日に分けて製作すればなんとかなるという程度です。
アプリでは5種類のロボットの作り方が紹介されています。iPhone Xの画面では小さなパーツの配置が見づらく、スマホよりもタブレットやPCのほうが使いやすい印象を受けました。また、1度のステップで複数のパーツを配置することが多く、Boostのロボットを作ったときよりも手順を追うのが若干大変でした。何日かに分けて作業する場合にはステップの途中で中断するよりも、ある程度区切りのいいところまで進めてからやめたほうが良さそうです。
Boostアプリではドラッグ & ドロップ式のコーディングシステムの基礎を理解できましたが、Mindstormsアプリでは組み立ての過程でコーディングのカリキュラムを教えることを重視していません。ロボットを作り終えたあともアプリが追加プロジェクトを提案してくれて、たとえばグリッパーやダーツガンなどのアクセサリが作れます。Scratchのコードはアプリが教えてくれますが、それがどのように動くのかきちんと理解することは難しく、慣れないうちはScratchの入門書を用意しても良いのかもしれません。一方、さらに上級のコードに挑戦したいという場合、MindstormsにはPythonでプログラミングするオプションもあります。
今年登場する注目のロボット工作キット
Jimu Robot AstroBot Series: Cosmos Kitを手がけるUBTECHは今年下旬、新たに3つのロボティクスを発売するとのこと。「Jimu Go」という新製品ラインでRCカーのような「Robo Speedster Kit」、音楽制作に特化した「Music Box Maker Kit」、宇宙船キュリオシティのような「Mars Rover Kit」が登場予定です。wirecutterでも順次、レビューする予定です。
その他におすすめなロボット工作キットは?
Robot Inventorの前身で、多くのファンから支持を得るLego Mindstorms EV3には幅広いアドオン・オプションがあります。新しく改良されたアプリでは組み立てからプログラミングまでのプロセスがうまく合理化されていて、あらゆる年齢層におすすめできるロボットです。
上級者向けVex IQ Super Kitは、C+言語でのプログラミングが可能。他のどんな工作セットよりも多くのセンサーが搭載されています。収納に便利な高品質のプラスチック製タブに入っているのもポイント。ただ、初めてロボットを作ったりコーディングしたりする場合には、Mindstorms Robot Inventorのアプリ体験のほうが優れているのでそちらがおすすめです。
Robotis Ollobot Play 700はJimuロボットキットと同価格帯。Ollobot Play 700セットはプログラミングの選択肢も難易度も幅広く対応していますが、組み立てやプログラミングの楽しさでいえばJimuロボットの勝ちといったところでしょうか。
ユニコーンに夢中な子どもには、UbtechのJimu Robot Mythical Series: UnicornBot Kitがおすすめ。Cosmosバージョンと同様に使いやすく優秀なアプリがありますが、違うのはストーリーテリング・モードが含まれていないこと。また、1つのユニコーンの形を組み立てる説明しかなく、もっと柔軟にいろいろな形を試せるキットを探している人には不向きかもしれません。
一方で、建設機械に夢中だという場合にはJimu Robot BuilderBots Kitがあります。つかむ、すくう、掘るという作業ができる乗り物を作るための説明が付属されていて、インタラクティブな一面が感じられるのもポイント。ストーリーテリング・モードはありません。
丈夫な金属製のパーツで構成されているMakeblock mBotですが、今回試した他のキットと異なるのは複数のビルドオプションがないこと。創造性や作業の楽しさに欠け、プログラミングのオプションが直感的ではない印象でしたが、テストに参加した専門家のうち1名は気に入ったとのこと。
Meccano MeccaSpiderは、子どもから「これが1番気に入った」という声があがるほどインパクトあるロボットでした。ただ、アプリに苦戦してロボットを思いのまま動かすことはできませんでした。プログラミングが直感的ではなかったのと、水を吹き出す機能があるのは大人にとって少し困る要素かもしれません。
Thames & Kosmos Robotics Smart Machinesキットには役立つ情報や好印象なアプリが含まれていたのはよかったのですが、なんといっても組み立てが大変でした。説明がわかりにくいことや、部品がうまく組み合わないこと、組み立て途中で倒れてしまうといった困難もありました。
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