新型コロナウイルスのワクチン供給に関する米製薬大手・ファイザーとの電話協議について、合意内容を問われた菅義偉首相が国会審議で「会談の詳細は相手方との関係もあり差し控える」と繰り返している。首相は「9月までの供給にめどが立った」と主張するが、野党からは疑念の声が出ている。
首相は訪米中の17日、同社のブーラ最高経営責任者(CEO)と約10分間、電話で協議した。帰国後の19日には「9月までに供給されるメドが立った」と記者団に明らかにした。20、21両日に衆参各院で行われた訪米報告では、合意内容を確認する質問が相次いだ。
立憲民主党の白真勲氏は21日の参院本会議で「外務省のホームページには『日本政府と緊密に連携していきたい』との発言があったとされ、『9月』なんて一言も書かれていない」と指摘。ブーラCEOが欧州への追加供給については「1億回分」と明言していることに触れながら、「9月供給を確約したのか、事実関係を明確に」と求めた。
これに対し、首相は「9月までに対象者に確実に供給できるよう追加供給を要請し、先方からは協議を迅速に進めたいとの話があった。相手方の関係もあり詳細は差し控えます」と答え、「9月までに供給されるメド」とした自身の発言の詳細を説明しなかった。
2日間の国会審議では、「供給自体を確約したとは思えない」(立憲・緑川貴士氏)などと計4人から確認を求められたが、首相は「差し控える」と計5回も繰り返した。
ブーラ氏は今月、3回目の接種の必要性を語っているが、「会談ではやりとりはなかった」と述べた。
また、国内対象者の接種完了時期を問われても、首相は「実務を担う自治体が作成した計画による」と具体的な言及を避けた。(南彰)
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