アメリカのイエレン財務長官は、11日、G20＝主要20か国の財務相・中央銀行総裁会議が開かれたイタリアで記者会見し、法人税の引き下げ競争に歯止めをかけるための新たな国際課税のルールをめぐる合意を評価しました。
この中で、イエレン財務長官は「今回の合意は法人税を底辺に向かわせる引き下げ競争を終わらせる。各国は、インフラや研究開発、それに教育などの公共財に必要な資金を確保する力が高められる」と述べ、国際課税のルールをめぐる合意を評価しました。
さらに「国際課税ルールの改革は投資の促進や成長に欠かせない自由で開かれた経済を守ることにつながり、世界中の中間層や労働者にとって歓迎されるべきニュースだ」と述べたうえで、ことし10月に向けた最終合意の重要性を改めて強調しました。
また、世界経済の見通しをめぐってイエレン財務長官は「インドで確認された『デルタ株』など、変異ウイルスの感染拡大が世界経済の回復の妨げとなることを懸念している。ワクチン接種のスピードを加速させることが重要だ」と述べ、各国が協力して新型コロナウイルス対策に取り組んでいく必要性を指摘しました。
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