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Tuesday, July 13, 2021

EUデジタル税先送り、国際課税巡る合意形成に寄与=米財務長官 - ロイター (Reuters Japan)

7月13日、イエレン米財務長官は欧州連合(EU)の執行機関である欧州委員会が独自のデジタル課税導入を先送りしたことについて、世界的な法人税を巡る合意形成につながるとして歓迎する意向を示した。写真は6月23日、議会小委員会の公聴会に出席するイエレン氏(2021年 ロイター/Greg Nash)

[ブリュッセル 13日 ロイター] - イエレン米財務長官は13日、欧州連合(EU)の執行機関である欧州委員会が独自のデジタル課税導入を先送りしたことについて、世界的な法人税を巡る合意形成につながるとして歓迎する意向を示した。

ロイターとのインタビューで、欧州委がデジタル課税を進める前に経済協力開発機構(OECD)が大枠合意した「ピラー1(第1の柱)」と呼ばれる多国籍企業への課税権配分ルールに関する最終的な条件を待つことが賢明だと指摘。デジタル課税の「導入先送りという決定に満足している」とし、「われわれは今、最終合意に向け努力している最中だ。各国はピラー1で既存の措置を廃止し、差別的なデジタル課税を将来的に導入しないことで合意した」と述べた。

欧州委員会は12日、国際法人課税の新ルール成立に注力するため、新たなデジタル課税の導入を先送りすると表明。改めて秋に状況を精査するとの考えを示した。

EUが導入を計画している「国境炭素税」のような排出量に応じてコストを負担させる構想については賛同する意向を示した上で、排出量削減を進展させる他の方法も考慮すべきと強調。排出枠(キャップ)を設け、過不足する分を売買(トレード)する「キャップ・アンド・トレード」方式は「排出量削減に取り組む上で非常に効率的な方法だが、各国がこの方式で進めることを義務付けるものではない」とし、「特定の国が炭素国境調整を採用した場合、異なる手段で環境に優しい生産技術を実現した国をどのように取り扱うかを考えることは非常に重要」とした。

また自国の排出量削減に努める国には、企業が環境関連規制の緩い地域に生産拠点を移す「炭素リーケージ」に対応する権利があることにも同意し、「この原則は米国だけではなく、EUなど他国にも適用されるだろう」と述べた。

このほか、米議会が7月末までに債務上限の一時停止もしくは引き上げで合意に至らなかった場合は財務省の臨時措置を直ちに発動することを議会に伝えると明かした。

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