2021年10月31日01時26分
３０日、ローマでイラン核合意再建に向けた協議を前に写真撮影する（左から）ジョンソン英首相、マクロン仏大統領、メルケル独首相、バイデン米大統領（ＡＦＰ時事）
【ローマ時事】バイデン米大統領は３０日、２０カ国・地域首脳会議（Ｇ２０サミット）出席のため訪問中のローマで、イラン核合意再建に関し、英国、ドイツ、フランス３カ国の首脳と協議した。４首脳は共同声明を発表し、イランのライシ大統領に対し、合意再建に向けた交渉の妥結に誠実に取り組むよう求めた。その上で「（交渉再開が）危険なエスカレートを避ける唯一の確かな方法だ」と訴えた。
イランで８月に保守強硬派のライシ政権が発足して以降、欧州の仲介による米国とイランの間接交渉は行われていなかった。イラン側は今月に入り、１１月末までに交渉を再開すると表明した。
ただ、イランは濃縮度６０％の高濃縮ウラン製造など核合意の逸脱を続けており、共同声明は「イランの継続的な核開発は核合意再建の可能性を損なう」と指摘。米国は「（再建交渉の）残り時間がなくなりつつある」（ブリンケン国務長官）と懸念を強めている。 
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