阪神が、新外国人選手としてアーロン・ウィルカーソン投手(32)=米大リーグ、ドジャース傘下3A=と契約合意に達したことが1日、分かった。守護神を務めたロベルト・スアレス投手(30)の流出決定から、少しの間も置かずに助っ投を確保。豊富な球種で奪三振を積み重ねる先発タイプの右腕で、国内の他球団も目を光らせた〝掘り出しもん〟をつかまえた。 今度の出会いも、とびきりのモノになる。2022年までは、もうひと月しかない。いつまでも別れの悲しみに暮れてはいられないとばかりに、嶌村球団本部長は胸を張って新たに結ばれる男の名を明かした。 「アーロン・ウィルカーソンという投手ですが、このたび契約の合意はさせていただきました。来年、うちのユニホームを着てプレーするかたちになります」 去る者、そして来たる者-。2年連続セーブ王の絶対的守護神だったスアレスの退団決定は確かに悲報に違いなかったが、すぐに朗報も舞い込んだ。メジャー通算1勝ながら、高レベルの制球力と奪三振率を誇る〝掘り出しもん〟の先発右腕、アーロン・ウィルカーソンをすかさず迎え入れることに成功した。国内他球団も調査を進めたという逸材だったが、いち早く交渉を進め、合意にこぎ着けた。 32歳ながら、その右腕には可能性がギュッと詰まっている。嶌村本部長が「今年、オクラホマの(ドジャース傘下)3Aで8勝5敗。非常に安定した投手。先発タイプです。いろんな球種を投げてコントロールが非常に良く、真っすぐが球速以上に体感(速度)がある。3Aでの空振り率も高い」と特長を明かす。メジャーでは通算3年で登板14試合、1勝1敗、防御率6・88ながら、制球に苦しむこともなく日本球界向き。虎では来日2年目の今季9勝(3敗)を挙げたガンケルも同じように海を渡って花が開いた投手だった。 さらにガンケルとはまた違った強みも持つ。188センチ、104キロのガッチリとした体格から、最速152キロの直球と豊富な球種を繰り出す。同本部長も「4球種くらい持っているのかな。左バッターへのチェンジアップ、右バッターへのスライダー、カーブ、フォークかな」と紹介。今季の米マイナーで112イニングを投げ、三振「125」も奪いながら四球「24」と乱れなかったことも、矢野監督にとって「計算できる一枚」であることを端的に表している。 去る者のことを嘆いてばかりでは、今季あとわずかのところで失ったVを来季奪うことはできない。スアレスの代役探しは当然の急務で、抑えの最有力候補には193センチの長身右腕、ケラー(米大リーグ、パイレーツ)の獲得調査を進めるが、守護神を追い求めながら、もう片方の手では先発投手を求め、チームの強みをさらに強化していた。嶌村本部長は、ウィルカーソンに「非常に安定感のある投手だと見込んでいるので。先発に見合った投手、そういう僕らの認識です」と大きな期待を寄せる。 青柳、秋山、伊藤将に西勇、ガンケル、そして高橋-。そこへ続く「新たな男」を迎え入れたことで、虎は来季もゲームとシーズンの主導権を握るつもりだ。 ★来季も8人制へ残り2枠 今季は投手5人、野手3人の外国人8人で臨んだ。来季も8人制を維持する方針で、嶌村本部長は「(野手の)マルテ、ロハス、(投手の)ガンケル、アルカンタラ、チェン選手は保留者名簿に記載いたしました」と明かしている。投手のスアレス、エドワーズ、野手のサンズは退団となった。ウィルカーソンとの契約合意で、残る枠は2。とくにスアレスに代わる抑えの補強が急務で、右腕カイル・ケラー(パイレーツ)を最有力候補に調査している。 ★来季の先発投手事情 今季13勝を挙げた青柳やともに10勝の秋山と伊藤将、西勇、ガンケル、新加入のウィルカーソンらが有力。高橋はオフに左肘のクリーニング手術を受けたため、不透明。今季の開幕投手を務めた藤浪や今季は中継ぎで起用された及川も先発に挑戦する見込みで、西純ら若手もローテ入りを狙う。 ■アーロン・ウィルカーソン(Aaron Wilkerson) 1989年5月24日生まれ、32歳。米テキサス州出身。独立リーグを経て、2014年8月にレッドソックスとマイナー契約。16年7月にブルワーズにトレード移籍。17年9月にメジャーデビューした。今季はドジャース傘下3Aで23試合に登板し、8勝5敗、防御率3・86。メジャー通算14試合、1勝1敗、防御率6・88。188センチ、104キロ。右投げ右打ち。
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