Pages

Friday, May 27, 2022

コンチネンタル:電気自動車のバッテリーを保護するための新センサーを発表 - MotorFan[モーターファン]

コンチネンタルは、電気自動車向けの新たなセンサー、電流センサーモジュール(CSM) とバッテリー衝撃検知(BID)システムの2種類を投入し、幅広いセンサー製品群を拡大する方針を示している。どちらの新ソリューションも、バッテリー保護とバッテリーパラメータ保持に重点を置いている。

 コンチネンタルは2022年に新高電圧電流センサーモジュール(CSM)の製造を開始する予定。 コンパクトなモジュラーセンサ設計となっており、電流を測定すると同時に温度を検出する。これらの値は、ともにバッテリー管理にとって非常に重要である。バッテリー保護のためのもう1つの革新的な要素がバッテリー衝撃検知(BID)ソリューションで、損傷に対するフロア下保護カバーに代わる軽量ソリューションである。

 バッテリーが電気自動車の中で最も高価なコンポーネントであることを考えると、CSMはバッテリーを過電流から保護するために開発されただけでなく、経年変化の影響を制限することによってバッテリーのパラメーターを維持するのにも役立つ。 CSMは、バッテリー遮断ユニットまたはバッテリー自体のいずれかに統合され、バッテリー保護と確実に走行距離をモニタリングするために2つの情報を提供する。 大変厳しい機能安全要件をサポートするため、CSMは2チャンネルセンサーとして利用可能であり、シャントテクノロジーとホールテクノロジーをコンパクトな1つのユニットに統合し、独立して電流を測定する。

軽量構造のBIDは、フロア下の衝撃を検出し、修理工場への入庫が必要な場合にドライバーに警告する。高速であろうと低速であっても接地接触による衝撃により、バッテリーが損傷した可能性があるかどうかを判断するのは難しい状況でドライバーをサポートする。金属製のフロア下プロテクションと比較し、BIDソリューションは最大50%の車重低減が可能になる。

信頼性の高い充電モニタリング:電流センサーモジュールがバッテリーを安全かつ「正常」に保持

リチウムイオン電池は、魅力ある走行距離を提供するため、大量のエネルギーを蓄えている。 特に充電中は、バッテリーに高電圧電流が流れます。 不可避の物理的影響により、バッテリー充電 (および放電)、特に、ハイパワーでの高速充電やスポーティー運転ではバッテリーが熱くなる。車のバッテリーに過度のストレスがかかるのを防ぐには、温度勾配を制限するように電流を制御する必要がある。

CSMの測定電流は、シャントチャネルで精度±1%、ホールチャネルで精度±3%、温度範囲は-40°Cから125°Cまで、最大2,000Aまで測定できる。両測定技術はガルバニック絶縁を提供、CANインターフェースを介してバッテリー管理システムに送られる。CSMは、バッテリーを保護しながら充電効率を最適化するだけでなく、火災につながる可能性のある機械的故障の検出にも貢献する。 CSMは、システムレベルでASIL Dを完全対応している。このCSMは、グローバル自動車メーカーの最新電気自動車向けに2022年内の量産開始を予定している。最初の製品は、電圧測定や測定チャネル数といった追加機能に対応できるスケーラブルなモジュラーセンシングプラットフォームの一部となる。

電流センサーモジュールCSMは、システムレベルで ASIL Dを完全に対応する

バッテリーの衝撃検知 – インテリジェントなフロア下保護

バッテリー衝撃検知機能により、バッテリー損傷の可能性を検知し、ドライバーに警告を出すことができる

 通常、電気自動車のリチウムイオン電池は、重量の重さから低重心化が図られること、車両構造により十分に保護できるフロア下に配置される。ただし、次の2つの潜在的な例外がある。ラッシングストラップなどが高速で渦を巻いてフロア下に損傷を与える可能性がある。低速では駐車操作中に地面と接触し損傷を引き起こす場合もある。そのため、電気自動車には大きく重いカバーが取り付けられ、バッテリーコンパートメントを下側から保護している。しかし、衝撃を受けた際に、自動車が修理工場で点検が必要かどうかを判断するのはドライバーになる。この状況を改善し、軽量のフロア下保護を実現するため、コンチネンタルは圧力センサーをベースにしたバッテリー衝撃検知ソリューションを開発した。

 このシステムは、フロア下の衝撃を検出して分類し、バッテリーの完全性が破られた可能性がある場合にドライバーに警告する。このようにして、車の所有者は、バッテリーに穴が開き、後に発火する前に予防策を講じることができる。

 BIDは、2つの典型的な衝撃リスクをカバーしてくれる。1つは低速の地面接触。たとえば、駐車操作中に、車両が縁石をゆっくりと乗り越え地面と接触する場合に、BID信号を使用して、高速でアクティブサスペンションシステムを始動して、フロア下のクリアランスを一時的に増やし、ダメージが軽減ができるようになる。もう1つのユースケースは、道路上の石やラッシングストラップなどの物体が旋回し、高速で侵入してくる場合。速度と衝撃を考えると、これらの物体タイプはフロア下にダメージを与え、バッテリー構造の中にまで入ってくる恐れもある。

 現在のソリューションと比較し、センサーベースのフロア下保護は、バッテリーシールドソリューションの重量の最大50%低減が可能。 BIDに使用している圧力センサーは、10年以上にわたり、数百万台の車両向けに量産実績をもつ歩行者保護システム (PPS pSAT) から派生したものである。バッテリーコンパートメントの下部に取り付けられたシリコンチューブに生じる圧力信号を介して衝撃が検出される。シリコンチューブの両端に接続された2つの圧力センサーに信号が到着するまでの時間差により、衝撃エリアを計算することができる。衝撃の重度は、ドライバーへの警告を発する信号しきい値で分類が可能。

Adblock test (Why?)


からの記事と詳細 ( コンチネンタル:電気自動車のバッテリーを保護するための新センサーを発表 - MotorFan[モーターファン] )
https://ift.tt/9Gn3fcB

No comments:

Post a Comment