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Monday, June 6, 2022

ゼロコロナ政策の悪影響を憂う中国経済学者「李克強応援団10人組」の提言 - 現代ビジネス

中国経済急失速への危機感から

習近平主席が推し進める強引なゼロコロナ政策によって、中国経済は大打撃を被った。その詳細は、先週のこのコラムでお伝えした通りだ。

⇒【中国経済バブル崩壊秒読みか…「ゼロコロナ政策の影響」は実はここまで深刻だった】

そうした中、5月14日、北京の清華大学で、「第3回清華五道口首席経済学者フォーラム」が開かれた。「五道口」というのは、清華大学付近の地名だ。ある北京の関係者は、こう述べた。

「ゼロコロナ政策などによる中国経済の急失速に危機感を抱いた著名経済学者たちが、一斉に声を挙げたのだ。彼らは李克強首相のブレーンが多く、リスクを回避する目的もあって、まとまって慎重に発言した」

中でも特に著名なのが、これから挙げる10人の経済学者だ。彼らは言ってみれば、「李克強応援団10人組」だ。その具体的な発言録を入手したので、以下に、その要旨をお伝えしよう。

Gettyimages

トップバッターは、まさに李克強首相の有力ブレーンである李稲葵清華大学経済管理学院教授。私は李教授に2回、詳しく話を聞いたことがあるが、生粋の市場経済推進派である。

「私の試算によれば、この2年のコロナ対策の成功で、平均寿命は10日間延びた。これは400万人の命を救ったに等しい。

ただ、経済を保護することは、まさに生命を保護することだ。経済を安定させることが、生命を保護することになるのだ。例えば、人々の平均消費が毎年1%上がると、寿命は6日間延びる。全国におしなべて計算すると、230万人分の生命に相当する。

そのため、消費を保護することは、すなわち生命を保護することなのだ。消費は、経済成長と同時にあるもので、だからこそ生産ラインと産業チェーンを確保し、潜在的なGDPの成長速度を確保しなければならない。それが生命を保持することにつながるのだ。

一方、消費の下降は周期的なもので、今年の消費は1%下降する。あと7年か8年は下降し続けるだろう。これもまた人命の損失に相当する。生命の確保のため、消費を確保する必要があるということだ。

そして消費を確保するためには、物流の確保が必要だ。同時に悪影響を受けた庶民に対する直接の現金補助も必要だ」

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