Pages

Tuesday, December 13, 2022

サルを捕獲するか保護するか 場当たり的な対策に懸念、地図で明示:朝日新聞デジタル - 朝日新聞デジタル

 ニホンザルの群れの行動データを解析し、積極的に捕獲できるか、保護への配慮が必要なのか、判断できる地図を山形大などの合同チームがつくった。農作物が荒らされ、人が襲われるなど各地でサルの被害が相次ぐ。捕獲が進められる一方で、絶滅が心配される地域もあるためだ。

 地図は、群れの集まりを指す「個体群」同士のつながりを表している。個体群がどれくらい孤立しているか示すものと、個体群の間のつながりを維持するサルの「通り道」を示すものの2種類ある。

 個体群の間が数十キロ離れていても、サルが行き来すれば遺伝的な多様性が保たれ、絶滅を回避できる。その場合、捕獲を進められるという。

 研究は日本哺乳類学会のニホンザル保護管理検討作業部会が中心となり、山形大や民間の「野生動物保護管理事務所」(東京都)、兵庫県立大、石巻専修大(宮城県)をはじめ計11の研究機関などが参加した。

 背景には国が2014年、10年後の23年度までに被害を引き起こす群れを半減させる目標を示したことがある。

 各地で大規模な捕獲が始まり、一部の地域でサルがいなくなった。場当たり的な捕獲が広がったという懸念もあり、捕獲のあり方について現場で混乱が生じたという。

 学会の部会長(当時)を務めた山形大学術研究院の江成広斗教授(野生動物管理学)は、「保護や捕獲に関する判断が都道府県など自治体任せになっている現状がある」と指摘する。

 全国の7割とされる、228…

この記事は有料記事です。残り697文字有料会員になると続きをお読みいただけます。

Adblock test (Why?)


からの記事と詳細 ( サルを捕獲するか保護するか 場当たり的な対策に懸念、地図で明示:朝日新聞デジタル - 朝日新聞デジタル )
https://ift.tt/Rftnm54

No comments:

Post a Comment