米Lam Research(ラムリサーチ)は2023年6月20日(米国時間)、先端半導体のウエハー製造に使える保護膜生成装置「Coronus DX」を発表した。製造時に発生するわずかな欠陥や損傷を成膜によって防止し、ウエハーの歩留まり率を向上できる。「先端ロジックやパッケージング、3D NANDフラッシュメモリーの製造工程において、以前は不可能だったプロセスの実現に道を開く」と同社 グローバル・プロダクトグループ シニアバイスプレジデントのセーシャ・バラダラジャン氏は語った(図)。
Coronus DXは、ウエハーの端(エッジ)の両面に、保護膜を単一工程で生成できる装置。先端半導体では数百の製造工程が必要になるが、工程を繰り返すことで、エッジ部分に不要な残りかすや残膜が蓄積してしまう。
これらの残りかすが剥がれ、デバイス部分に付着すると歩留まりの低下につながる。エッチングでは取り除けない場合もあるため、これまで課題となっていた。そこで、ラムリサーチは薄い絶縁膜を成膜し、ウエハーエッジを保護する技術を開発した。
ラムリサーチによれば、エッチングや成膜の各工程に対して「0.2~0.5%の歩留まり向上が見込めるため、ウエハーフロー全体では最大5%改善できる。月10万枚以上の生産規模では、年間を通じて何百万ドルにも相当する利益を産む可能性がある」(同社)という。
Coronus DXはウエハーエッジの欠陥防止装置におけるシリーズ製品「Coronus」の1つ。2007年に同社が初めて導入し、「全ての大手半導体メーカーで使用されており、世界中で数千チャンバーの納入実績がある」(ラムリサーチ)という。
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