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Friday, April 17, 2020

原油過剰、是正なるか 米大統領も奔走、減産合意 - 時事通信

2020年04月13日16時22分

サルマン・サウジアラビア国王(右から2人目)と握手するトランプ米大統領(左)=2017年5月20日にサウジ王室提供、リヤド(AFP時事)

サルマン・サウジアラビア国王(右から2人目)と握手するトランプ米大統領(左)=2017年5月20日にサウジ王室提供、リヤド(AFP時事)

 新型コロナウイルス危機下、米国、サウジアラビア、ロシアなどの産油国が原油の世界生産の15%超に上る大規模減産で合意した。三大産油国が活発な「石油外交」を展開し、原油価格押し上げへ足並みをそろえたのは過去に類例がない。ただ、歴史的合意に至る過程では、ほころびもあらわとなっており、減産が実現し、需給バランスが回復できるかはなお不透明だ。

 ◇三大国トップが電話会談
 「ビッグ・ディール(大型合意)が実現した。皆にとって素晴らしい」。トランプ米大統領は12日、ツイッターで高揚感を隠さなかった。トランプ氏やロシアのプーチン大統領、サウジのサルマン国王らは電話会談を重ね、合意形成へ奔走。トップ自らの交渉で、産油国が結束を示すことに成功した。
 石油輸出国機構(OPEC)やロシアなど非加盟国で構成する「OPECプラス」と米国やカナダなど20カ国・地域(G20)の産油国の減産量の合計は日量1540万バレルに上り、1960年のOPEC設立以来、最大。米国が関与した合意も初めてだ。
 OPECのバーキンド事務局長は「産油国の世界規模の連携に道を開くものだ」と語った。
 10日に開かれたG20エネルギー相会合でも「われわれはエネルギー市場の安定確保のため、必要な全ての措置を講じると約束する」と明記する共同声明を採択した。
 ◇目立った不協和音
 しかし、一連の国際会議では不協和音も目立った。OPECプラスではメキシコが自らに割り当てられた40万バレルの減産に異議を唱え、10万バレル分のみに同意すると主張。サウジやロシアは合意自体の漂流を恐れ、これを容認せざるを得なかった。
 また、サウジやロシアは米国に対して産油量削減の確約を迫ったが、米国は応じず、需要急減で産油量も減少するとの予測を示しただけ。G20声明には数値目標は盛り込まれなかった。
 サウジなどでは国営企業が政府の意向を反映して原油を生産するのに対し、米国では民間石油会社が経営判断に基づいて生産する。体制の違いからOPECプラスとそれ以外の産油国は完全にはかみ合わなかった。
 ◇過剰解消には不十分?
 3月の原油価格暴落を招いたサウジとロシアによる市場シェア争奪の「原油価格戦争」は、ひとまず1カ月余りで終止符が打たれた。過剰な供給は縮小に向かうとみられる。
 ただ、原油安の元凶である新型コロナはなおも猛威を振るう。金融機関の分析では、世界の原油需要は日量2000万~3000万バレル減少するとの予想が有力。一方で、減産が実際にどこまで進むかもはっきりせず、今回の合意が供給過剰の解消につながるか、予断を許さない。(ロンドン時事)

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