主要20カ国(G20)の財務相らが今年半ばまで、各国の法人税率の下限を設定する案に合意した。この他にもG20は、多国籍企業の税金を本社所在地の国ではなく、実際の事業を展開する国で徴収する方向で結論を下した。そうなれば、海外事業の多い企業は今後、本国より該当国により多くの税金を納める可能性がある。
7日(現地時間)、米紙ウォールストリートジャーナル(WSJ)などによると、G20財務相らは同日、テレビ会議を開き、多国籍企業への租税対策について議論した後、このように合意した。会議議長役を務めたイタリアのダニエレ・フランコ財務長官は、「ジャネット・イエレン米財務長官が法人税率下限線の必要性を強調し、これはG20加盟国の願望とも一致する」とし、「今年スピードを上げれば、7月には合意に達する」と述べた。イエレン長官は最近、各国に税金引き下げによる出血競争を中止し、法人税の最低税率を21%に設定する案を示した。これに対して、ドイツとフランスが積極的に歓迎し、国際通貨基金(IMF)も賛成意思を明らかにした。
主要国が事実上の「増税合意」をしたのは、最近のパンデミック以降、各国の財政支出が急速に増えているためだ。同日、IMFが明らかにした統計によると、世界各国はパンデミックへの対応や景気刺激のため、計16兆ドルに上る財政を投入した。世界の総生産比政府負債は、2019年の84%から昨年は97%に上昇し、今年も99%台に達する見通しだ。
IMFのビートル・ガスパール財政担当局長は同日のブリーフィングで、「各国の財政対応は速度と規模の面で前例のない水準だった」とし、「各国は膨大な公共負債リスクに対応できる中長期戦略を採択しなければならない」と語った。
法人税率の下限線の設定について、企画財政部は、「税率の低い国に企業が事業所を移す租税回避を防止するという目的だ」とし、「7月をめどに各国が会議を進めるだろう」と語った。
G20は7日、多国籍企業に対して税金をどのように課すべきかについての議論も行った。会議では、税金を企業の本社所在地の国で徴収するより、実際に事業を営む国で徴収するのが正しいという方向に結論がまとまった。今後、同案が導入されれば、海外事業の多い企業は、本国より実際に事業を展開する該当国家に対して、より多くの税金を納めなければならない。
宋忠炫 balgun@donga.com
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