エミレーツ航空は、ドバイ砂漠保護地区(以下、DDCR)のサステナブルでバランスのとれた生態系を支援するため、約20年にわたり2,800万ディルハム(760万米ドル)以上の資金援助を行ってきました。この資金は、多種多様な固有の動植物が生息するドバイ特有の砂漠環境を保護し、アラブ首長国連邦(UAE)の陸上生態系に見られる豊かな自然美への認知を高めることに役立っています。
DDCRは総面積225平方キロメートルの保護地区です。これはドバイの陸面積の約5%に相当し、ドバイがこれまで手がけた単一のプロジェクトとしては最大規模です。この保護地区は、アラブ首長国連邦の活気ある生態系の中で、素晴らしい野生動物と植物の生育を保護しています。現在、560種類以上の生物が生息し、31,000本の自生樹木が植えられています。このうち29,000本以上が灌漑不要な樹木です。例えば、自生樹木のガフの木(Prosopis cineraria)は地下30メートルまで根を張り、その根はDDCRの地下水にまで届きます。
過酷で変化し続ける砂漠環境では、動植物の生息が困難と思われがちですが、エミレーツ航空とDDCRの努力の積み重ねによって、多くの野生生物や植物が生存し、繁栄し続けています。近年、この保護地区は最も重要な砂漠保護活動の成果を示す場となっています。以下は保護活動によって保全された動植物の一例です。
- 1,300頭以上のサンドガゼル、アラビアンガゼル、アラビアンオリックス:当初わずか230頭しか生息していなかったこれらの脆弱な有蹄類は、DDCRの再導入と繁殖プログラムによって救済され、着実に増殖し続けています。放し飼いの哺乳類個体群の持続可能な発展に寄与し、生態系全体の健全性に貢献しています。さらに、171頭のアラビアンオリックスがUAEの他の保護地区に移されています。
- 鳥類の繁栄:アラブ首長国連邦に生息し、ゆかりの深い鳥である サエリショウノガンは、2010年以来、DDCRに2,800羽以上再導入され、保護地区内で自由に生息しています。ファラオワシミミズクも数多くDDCR内で生息しており、保護地区の南側で自然繁殖しています。また、この保護地区は絶滅危惧種であるミミヒダハゲワシの重要な餌場となっている他、UAEでは珍しいクロハゲワシの観測も数多く記録されています。
- 種の多様性が2倍以上に増加:保護地区を慎重に管理し、自然過程を促進することで、砂漠の生息地を再び野生化させることに成功しました。2003年時点では、約150種がDDCRに生息していましたが、現在は560種以上の草木、鳥類、哺乳類、爬虫類、節足動物が保護地区に生息しています。
DDCRは持続可能な観光の中心地となっており、地元の動植物の自然生息環境を損なわない砂漠体験や厳選されたアクティビティが提供されています。DDCRはツアーオペレーターに対して「Approved Excursion」と呼ばれる厳しい審査を実施しており、彼らは保護地区の動植物や砂漠の生態系を保護するための持続可能な方法を熟知するため、特別なトレーニングを受けています。
2021年には125,000人以上がDDCRを訪れました。現在、訪問者の体験向上のために保護地区内のビジターセンター建設計画が進行中で、今後は学校や高等教育機関向けの教育プログラムを開発するプラットフォームとしても活用される予定です。
さらに、エミレーツ航空は世界遺産に登録されているグレーター・ブルー・マウンテンズ地区にあるエミレーツ・ワン&オンリー・ウォルガン・バレーで、オーストラリアの自生樹木や低木の保護活動を支援しています。
エミレーツ航空は野生生物の違法取引や搾取にも積極的に立ち向かっており、野生生物の違法取引と戦う非営利団体「ユナイテッド・フォー・ワイルドライフ」タスクフォースのメンバーであるとともに、絶滅危惧種の違法輸送を取り締まる「ルーツ」のパートナーでもあります。エミレーツ航空貨物部門のエミレーツスカイカーゴは、大型ネコ科動物、ゾウ、サイ、センザンコウなどの野生動物の違法取引の輸送を決して許容しないのはもちろん、「トロフィー・ハンティング」によって捕獲された動物の剥製や毛皮などの持ち込みや輸送を一切禁止しています。
エミレーツについて
エミレーツ航空は、2002年に日本への初就航を果たしました。成田国際空港と関西国際空港からドバイをはじめとする世界各地へ、最も快適な空の旅を提供しています。2021年のワールド・トラベル・アワードでは、「リーディング・エアライン・ファーストクラス」「リーディング・エアライン-ブランド」「リーディング・エアライン・ラウンジ-ビジネスクラス」「リーディング・エアライン・リワード・プログラム」の4部門で受賞するなど、提供する商品やサービスで数々の賞を受賞しています。
お問い合わせ先
エミレーツグループ 広報
Redhill株式会社
Email: ekjapan@redhill.asia
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