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Tuesday, August 2, 2022

エネルギー安全保障に関するG7外相声明 - Ministry of Foreign Affairs of Japan

令和4年8月2日

 8月2日(現地時間同日)、G7外相は、標記声明を発出しました。

(声明仮訳)
 我々、カナダ、フランス、ドイツ、イタリア、日本、英国及び米国のG7外相並びにEU上級代表は、ウクライナに対する、ロシアの残虐で、いわれのない、不当で、不法な侵略戦争に対する我々の非難を堅持する。我々は、力によって国境を再画定しようとするロシアの継続的な試みを非難し、これを認めない。これは、露骨な国際法違反であり、特に国連憲章の深刻な違反であるとともに、ルールに基づく国際システムを深刻に損なうものである。我々は、ロシアが、このロシアの選択により始められた戦争を終わらせ、直ちにかつ無条件で全ての敵対行為を停止し、ウクライナの国際的に認められた国境内の全土から軍隊と軍事装備を撤退させるようにという我々の要求を改めて表明する。

 さらに我々は、エネルギー輸出を武器として利用し、エネルギーを地政学的な威圧の手段として利用しようとするロシアの試みを非難する。したがってロシアは、信頼できるエネルギー供給者ではない。我々は特に、脆弱なグループを保護するため、供給途絶が国際的に及び我々の国内で経済及び市民に与える影響を緩和すべく、連帯し、緊密に連携して行動する。我々は、ロシアがエネルギー生産国としての立場を悪用し、脆弱な国々を犠牲にして侵略から利益を得ることがないよう確保すべく取り組んでいる。我々は、エネルギー供給を確保し、市場を安定化させ、ロシアの行動及び異常な市場環境によるエネルギー価格の上昇を緩和するための最近の行動を基礎としていく。これは、ロシアのエネルギーに対する我々の需要を減少させるための我々の取組や、国際エネルギー機関の自発的な協調行動に対する我々の支持を含む。我々は、エネルギー及び資源の多様化に引き続きコミットし、透明性があり、高い環境、社会、ガバナンスの基準に従った、競争力があり、信頼性があり、安価なエネルギー市場を促進する。我々は、地球温暖化に関する摂氏1.5度目標及びグラスゴー気候合意の実施と整合的な、2050年までのネット・ゼロに向けた野心的かつ迅速な世界のクリーンエネルギー移行に対する我々の支持を改めて表明する。これは、我々が共有する気候、安全保障、経済回復の目標を達成するために不可欠である。この移行をより迅速に達成すればするほど、我々の社会はより安全なものとなる。

 我々は、ロシアが侵略戦争から利益を得ることを防ぎ、ロシアが戦争を行う能力を削減するための更なる措置を探求し続ける。我々がロシアのエネルギーを自国の国内市場からフェーズアウトする際に、我々は、ロシアの炭化水素からの収入を減らし、世界のエネルギー市場の安定を支援し、経済的な負の影響、特に低中所得国に対するものを最小限に抑える解決策を策定することを追求する。

 我々は、国際的なパートナーと協議の上で合意される価格又はそれを下回る価格で石油が購入されない限り、ロシアから海上輸送される原油及び石油製品の世界的な輸送を可能にする全てのサービスを包括的に禁止するというあり得べき選択肢を含め、様々なアプローチを検討することに引き続きコミットしている。種々の選択肢を検討する際には、我々の制限措置と並行して、我々はまた、最も脆弱な国々及び影響を受ける国々が、ロシアからのものを含むエネルギー市場へのアクセスを維持することを確保するための緩和メカニズムについて検討する。我々は、ロシアからの民生用原子力及び関連製品への依存を更に減少させるとともに、供給の多角化を追求する国を支援する。こうした全ての行動において、我々は、G7の結束を維持し、我々の共同のエネルギー安全保障及び強じん性を強化するため、互いに支え合い、我々の行動を調整する。我々は、ロシアがエネルギーをこれまで以上に武器として利用する中で、ガスの備蓄を補給し、エネルギー安全保障と強じん性を強化することを目的としたパートナーの取組を歓迎する。同時に、我々は、省エネルギーとエネルギー効率化を世界的な優先事項とするため、世界中のパートナーとともに我々の取組を継続する。

 我々は、ウクライナとの連帯を堅持し、ウクライナの主権及び領土一体性の勇気ある防衛と、平和的で繁栄した民主的な未来のための戦いにおいて、ウクライナ政府及び国民を支援するという我々の揺るぎないコミットメントを再確認する。

[参考]共同声明(英文)(PDF)別ウィンドウで開く

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