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Sunday, March 12, 2023

シリコンバレー銀預金保護:識者はこうみる - ロイター (Reuters Japan)

[13日 ロイター] - 米財務省と連邦準備理事会(FRB)、連邦預金保険公社(FDIC)は12日、経営破綻した米シリコンバレー銀行(SVB)の顧客は13日から預金にアクセスが可能になると発表した。スタートアップへの融資で知られるSVBの突然の破綻が金融システムに波及することを防ぐために預金を保護する。

 米財務省と連邦準備理事会(FRB)、連邦預金保険公社(FDIC)は12日、経営破綻した米シリコンバレー銀行(SVB)の顧客は13日から預金にアクセスが可能になると発表した。市場関係者のコメントをまとめた。写真はイメージ。10日撮影(2023年 ロイター/Dado Ruvic)

市場関係者のコメントは以下の通り。

●全銀行利用者がコスト負う

<ピーターソン国際経済研究所のシニアフェロー、ニコラス・ベロン氏>

これは救済で、米国制度の設計意図や動機付けとは大きく異なる。銀行サービスを使う全ての人にコストが転嫁されることになる。

預金の動きが前例のないほど速かったことが問題で、この比類のない資金流出が救済の根拠になったという想定が可能だ。

銀行の預金が保護されるならばなぜ銀行が必要なのだろうか。これは中銀デジタル通貨に関する議論にもつながる可能性がある。

●十分な対策でも波及回避の保証ない

<キャピタル・エコノミクスのエコノミストチーム>

非常に強力な動きだ。とりわけ(FRBが)時価ではなく額面価格で担保を受け入れるということは、満期まで持ち続ける前提の米国債および住宅ローン担保証券(MBS)の保有で6000億ドル以上の含み損を抱えながらも金利リスクのヘッジをしていない銀行が、難局を切り抜けられるようになる。

理論上は、波及が広がり、さらなる銀行破綻を招く事態を回避するのに十分な対策だ。デジタル時代には瞬く間に波及が広がり得る。ただ、波及が起きる際は常に多くの根拠なき不安を伴ってきたため、今回の対策が機能するという保証はない。

●FRBが最後の貸し手として行動

<バンクレートのチーフファイナンシャルアナリスト、グレッグ・マクブライド氏>

米連邦準備理事会(FRB)は過去1年間で多くを語ってきたが、これまでは金融政策についてだった。今日はそれよりさらに重要な役割、つまり「最後の貸し手」として行動した。銀行やクレジット・ユニオン(信用組合)が、金利の急上昇で額面割れしている可能性のある高品質資産を売却しなくても必要な資金を入手できるようにした。

ただ、シリコンバレー銀の資産がどうなるかは未定だ。1社あるいは複数社の買い手が出現するかは、まだ分からない。

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