[ワシントン 30日 ロイター] - 国際原子力機関(IAEA)のグロッシ事務局長は30日、ロシアの占領下にあるウクライナ南部のザポロジエ原子力発電所を保護するための5つの基本原則について、ロシアとウクライナのどちらも尊重する立場を取っていないと指摘した。
IAEAが策定した基本原則は、同原発が起点あるいは標的となる攻撃の禁止、多重ロケットランチャーや大砲システムなどの拠点としての原発の利用禁止、外部電源の維持と安全確保が含まれている。
グロッシ氏は国連安全保障理事会の会合で、ザポロジエを巡る状況は「極めて不安定で危険」だと述べ、周辺地域で軍事活動が継続しており、近い将来に大幅に活発化する可能性があると予想した。
一方、ロシアのネベンジャ国連大使は会合で、IAEAが提示した原則が「ロシアが既に長く実施してきた措置と一致している」との見解を示した。
ウクライナのキスリツァ国連大使は、5つの原則が原発の軍事拠点化・占領の完全解除への要求で補完されるべきと訴えた。
グロッシ氏はこの日の会合が「正しい方向への一歩」だったと評価し、ザポロジエ原発に常駐するIAEA職員を増やし、5つの原則の順守状況を監視すると述べた。
米国のトーマスグリーンフィールド国連大使は「核の大惨事を回避し、ウクライナへの侵略戦争を終わらせる判断は完全にロシアに委ねられている」と強調した。
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