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米Microsoft(マイクロソフト)が2023年7月、企業向けAIチャット「Microsoft Bing Chat Enterprise(以下、Bing Chat Enterprise)」を発表した。一般向けの「新しいBing」と比べて、情報が漏洩しないようにデータを保護する機能が備わっている。Microsoft 365の企業向けプラン(詳細は後述)では、2023年8月からデフォルト(既定)で有効化された。早速使ってみよう。
なお、本連載ではMicrosoft 365 Business Standardのプランで、主にWebブラウザー経由で動作を確認している。バージョンや仕様変更によっては、ここで説明する機能が使えない場合や画面が異なる場合がある。
入力データは学習にも使用されない
Bing Chat Enterpriseには、データを保護するための機能が備わっていて、組織内のユーザーや業務データが外部に漏洩しないようになっている。業務でチャットを使えば、機密情報をやりとりすることがあるだろう。Bing Chat Enterpriseでは、チャットでやりとりするデータは保存されることがなく、マイクロソフトがアクセスすることもできない。また、AIの基になるモデルの学習にも使用されない。
Microsoft 365の次のプランを契約していれば、追加料金なしに利用可能だ。
- Microsoft 365 E3、E5
- Microsoft 365 Business Standard
- Microsoft 365 Business Premium
なお、教員向けのMicrosoft 365 A3、A5のライセンスの場合は、2023年9月下旬ごろから既定でオンになる見込み。学生は利用できない。
Bing Chat Enterpriseのスタンドアローンプランの提供も予定されている。1ユーザー当たり月額5米ドルで提供される見込みだ。
WebアクセスにはEdgeを使う
Bing Chat EnterpriseをWebアクセスで利用するときはEdgeを使う。Bing Chat Enterpriseが有効になった状態で、Microsoft 365の該当するライセンスを有したアカウントでサインインして「Bing」のAIチャットにアクセスすると、Bing Chat Enterpriseの画面が表示される。
Bing Chat Enterpriseは、回答を表示する「Bing」に結果を渡す前に職場のIDが削除される仕様になっている。また、表示される回答は「Bing」によってユーザーや組織にリンクされることはなく、Microsoftサービス規約に基づくとしている。
詳細については、マイクロソフトのWebサイト(https://learn.microsoft.com/en-us/bing-chat-enterprise/privacy-and-protections)で確認してみてほしい。
からの記事と詳細 ( 企業向けAIチャット「Microsoft Bing Chat Enterprise」の実力 - ITpro )
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