復活計画が進む中央アルプスのニホンライチョウについて、環境省は、ふ化したばかりのひなをケージで保護する取り組みを進めた結果、先月末までに28羽を自然に帰すことに成功したと明らかにしました。
国の特別天然記念物のニホンライチョウは、中央アルプスでは絶滅したとされていましたが、5年前、メス1羽の生息が確認されたのをきっかけに環境省は復活に向けた計画に取り組んでいます。
その一環としておととしから、ふ化したばかりのひなを悪天候や外敵などから守るため、一時的にケージで保護しています。
環境省によりますと、今年度は、6月末から30羽のひなを保護し、先月末までに、衰弱して死んだ2羽を除く28羽を自然に帰したということです。
環境省信越自然環境事務所の小林篤専門官は「最近は天候が安定しないことも多く、ケージでのひなの保護はライチョウを増やす上で、意義のある重要な取り組みだ」と話していました。
環境省は、来月ごろから中央アルプスでことし生まれたひなに足輪を装着し、個体数や生息地域を詳しく確認できるようにしたいとしています。
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