クマによる人的被害が今年度、過去最悪となっている事態を受け、伊藤環境相は13日、計画的に捕獲する「指定管理鳥獣」の対象にクマを追加することを検討すると明らかにした。これまで保護に重点を置いていたクマについて、生息数を管理することが妥当かどうか判断する。
指定管理鳥獣捕獲事業は2014年度の鳥獣保護法改正により創設された制度で、現在はイノシシとニホンジカが指定されている。捕獲の計画を定めた都道府県に対し、国が交付金を出す。クマが指定されれば、現在禁止されているわなによる捕獲や夜間銃猟も特例で認められる。
同日、北海道東北地方知事会(会長=達増拓也・岩手県知事)は環境省に要望書を提出し、「クマの生息域が拡大し、人命への危険が差し迫った状況にある」と指摘。地域の実情に応じてクマを指定管理鳥獣とし、捕獲に対する報酬や経費、従事する人材の育成・確保などへの支援を求めた。
このほか、建物内に侵入したクマに麻酔銃の使用を認める制度改正を要請。また、クマを捕獲した自治体や狩猟者が非難されることは、「担い手の確保と地域の安全確保に重大な支障を及ぼしかねない」とし、国に捕獲の必要性などを発信することを要望した。
達増知事は、記者団に「個体数の調査や適正管理を強化する必要があり、そこに国の財政的・技術的な支援を期待する」と話した。また、緊急要望書を受け取った伊藤環境相は「地域の必要性に応じ、速やかな支援を進めていきたい」と述べた。
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