3月20日放送の大河ドラマ「鎌倉殿の13人」では、源頼朝の元に東国武士が集結し、平家討伐の体制が着々と整えられていきます。今後、頼朝の妻・北条政子がドラマでどう描かれるかも楽しみです。歴史上の人物としては、政子はこれまで日本の「三大悪女」とも称されてきました。「尼将軍」という政治家としての評価より、なぜ悪女のイメージが先にくるのか。政子をはじめとする日本中世の社会史・女性史を研究してきた野村育世さんに聞きました。
のむら・いくよ 1960年生まれ。専門は日本中世社会史・女性史。女子美術大学付属高校・中学校教諭。著書に「北条政子―尼将軍の時代」「絵本日本女性史1」など。
北条政子など中世の女性たちを専門に研究してきました。今年の大河ドラマは鎌倉幕府が舞台ですが、源頼朝の妻・政子も重要な役柄で登場しています。私は知らなかったのですが、日野富子、淀殿と並び、日本の「三大悪女」と呼ばれているそうです。放送開始前の特番で私は政子の政治的立場を尋ねられ、「政子は政子」と答えました。
現在残る政子に関連する史料からは、鎌倉幕府を盤石にした優れた政治家、という姿が見てとれます。
頼朝が存命中は頼朝と御家人をつなぎ、戦乱の中で残された女性を保護するなど、政子は幕府運営に関わりました。頼朝没後は家長権を行使する後家として表舞台に登場。武士を支配し、一つの政権としてまとめていく。彼女は「将軍」だったのです。
頼朝の死去から政子が没するまで約25年。その死後、彼女の弟子というべき北条泰時が定めた武家法「御成敗式目」は、女人養子を認めるなど女性への配慮が見られます。政子の影響ではないでしょうか。
記事後半では、江戸時代や戦時中につくられた政子のイメージや、教科書で紹介される女性の歴史的人物が非常に少数派であることについて、女子校の歴史教師でもある野村さんが語ります。
しかし、江戸時代になると…
からの記事と詳細 ( 北条政子、後世に作られた悪女像 教科書に登場しない歴史の女性たち - 朝日新聞デジタル )
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