名取市などで栽培される「仙台せり」が、品質が良く地域との結びつきが強いとして、国が保護する地域ブランドに登録されました。
「仙台せり」は名取川の豊富な伏流水を生かして名取市の増田地区や仙台市太白区で生産が盛んなセリです。
シャキシャキとした歯切れのよい食感があり、根も含めて、雑煮の具材やせり鍋として親しまれています。
知名度を高めて消費の拡大につなげようと、名取市や仙台市の生産者などが協議会を作り、地域の特産品を国がブランドとして保護するGI=「地理的表示保護制度」の登録を目指していました。
そして、伝統的な生産方法や生産地の特性が品質などに結びついているとして、27日に国が登録し、PRなどで活用できるようになりました。
県内では、「みやぎサーモン」、「岩出山凍り豆腐」、「河北せり」に続いて4番目となります。
名取市の山田司郎市長は記者会見で「生産者が品質にこだわって大切に育てていることを伝えたいし、意欲のある人がやってみようとなるよう就労支援にも力を入れたい」と述べ、今回の登録をきっかけに消費拡大につなげたいと意欲を示していました。
【なぜ「仙台せり」?】
今回、国が保護する地域ブランドに登録された「仙台せり」。
「仙台」という地名が入っていますが、JA全農によりますと、出荷の大半は名取市からで仙台市内からの出荷は太白区の中田地区だけです。
令和4年度の出荷量を見てみると、名取市の増田地区を中心に生産されるセリが230トンなのに対し、仙台市太白区中田地区で生産されるセリは10トンと20倍以上の差があります。
それなのになぜ、「名取せり」ではなく、「仙台せり」と名付けられたのでしょうか。
登録を目指して活動していた、生産者などでつくる「仙台せり振興協議会」に尋ねてみたところ、理由は知名度と歴史にありました。
協議会の担当者は、「『名取』という名前を付けてPRするよりも、『仙台』の名前の方が知名度があって、全国的にも売れるのではないかと考えた。セリは仙台藩の時代からおよそ400年栽培されてきたと言われていてそうしたことからも、『仙台せり』でよいのではないか」と話していました。
からの記事と詳細 ( 「仙台せり」 国の保護ブランドに|NHK 宮城のニュース - nhk.or.jp )
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